仏国鉄SNCFで5月初旬にストが行われる公算が強まっている。労組のうち、SUD Railに続いて、CGTも4月4日にストを予告した。
SUD Railは、車掌の非公式連合CNAと連携する形で、5月7日(水)から11日(日)までの期間を対象とするストを予告。労組側は、現行体制では勤務時間が直前になり決まる形になっており、精神的な負担などが大きいと主張。その改善と手当の増額などを要求している。この件では労使間の協議が以前から続けられているが、労組側は、飛び石連休(8日が祝日)となり、観光需要が大きい時期を狙ってスト予告をすることによって、経営側に圧力をかけることを望んでいる。他方、労組CGTは、5月5日(月)よりストを開始すると予告。同労組は、運転士と車掌のそれぞれについて手当増額などを求めて交渉開始を要求している。
これとは別に、パリから南に向かう在来線2本の乗客団体が、15日に起点であるパリ・オーステルリッツ駅で抗議行動を行う。パリ・オルレアン・リモージュ・トゥールーズ間の700kmを超える路線(POLT)と、パリ・クレルモンフェラン間の420kmの路線について、設備投資が不十分で遅れなどが頻発していると主張し、改善を要求する。この抗議行動にはSNCFの労組も合流する。対象路線の年間利用旅客数は、前者で260万人、後者で190万人に上る。