フランスで風船飛ばしを禁止する動きが徐々に広がっている。13県が禁止措置を採用している。
飛ばした風船による環境破壊を問題視する環境保護団体ロバンデボワが積極的に禁止を働きかけている。最初にイルエビレーヌ県(ブルターニュ地方)が、自然環境保全地区「ナトゥーラ2000」指定を受けている市町村と海浜及び山火事のリスクがある市町村における風船飛ばしを禁止する条例を制定。これまでに13県が何らかの禁止措置を決めている。最近では、山岳県であるコレーズとクルーズの両県、そして、パリ首都圏のエソンヌ県が3月に条例を定めた。
これとは別に、タイ式熱気球(天灯)飛ばしは27県で禁止対象となっている。エコロジー移行省も、「国連によると、海浜にみられるレジャー由来の廃棄物のトップ10に風船が入っている」ことを指摘して、注意を呼び掛けている。また、「生分解」という言葉が規格や法令による定義の対象外であることを挙げて、製品の種類を問わず、みだりに環境中に投棄しないよう呼びかけている。「テレトン(Telethon)」(ミオパチーなどの難病治療法研究支援のための募金イベント)などのイベントでも自主規制の動きが広がっている。