フランス情報メディアのET TOI(エトワ)

フランスと日本をつなぐ

1€=

新規登録

パリ・シャンゼリゼ通りに都市型物流拠点、2026年中の操業開始を予定

パリのシャンゼリゼ大通りで都市型の物流拠点の整備事業が進められている。旧地下駐車場を改装する。2026年中の操業開始を予定する。

この拠点は、投資会社の仏Mont Thaborとスイス・ライフAMのフランス子会社が共同で開発・所有する。規格適合ができずに数年前に閉鎖された地下9階の駐車場を都市型の商品倉庫・物流拠点に鞍替えする。総面積1万6000平方メートル、年間9万バレットを取り扱える大規模な拠点とする。高級ブティックが多い近隣のモンテーニュ通りなら5分以内、左岸のサンジェルマンデプレ方面で15分以内、右岸のマレ地区でも20分以内という短時間で納品が可能になる。

投資額は数千万ユーロに上るという。物件はシャンゼリゼ通り66番地に位置する。地下6-9階までを倉庫として、夜間にトラックで搬入した商品を自動ロボットにより倉庫に収納する。地下5-3階は荷役スペースとなり、自動ロボットで呼び出した商品を電動カーゴバイクや小型商用車等に積んで運び出す。梱包作業を代行するプレミアムサービスも用意する。施設内は温度・湿度管理を徹底し、高セキュリティも売り物とする。

シャンゼリゼ方面など中心街の店舗のテナント料は1平方メートルあたり年間1万5000ユーロ前後といい、バックヤードでも800-900ユーロが相場で、時には5000ユーロに上ることがあるという。それだけに、指令から20分以内に配達可能な物流役務には需要が見込める。現在は、配達業者との交渉と、近隣の高級ブランド各社などからの契約獲得に向けた交渉が進められている。

KSM News and Research