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フランス中銀、2024年に赤字

フランス中銀は19日、2024年業績を発表した。77億ユーロの純損失を記録した。2003年以来で初めて赤字に転じた。

フランス中銀を含むユーロ圏諸国の中央銀行が出資する欧州中銀(ECB)は2024年に80億ユーロ近くの純損失を記録。ドイツ連銀も190億ユーロの純損失を記録していた。フランス中銀の赤字も予想されていた通りだった。

これらの赤字は同じ理由から生じている。欧州中銀は、ウクライナへのロシアの侵攻以来で大きく跳ね上がった物価の沈静化を目的に急速に利上げを行ったが、これにより、中銀預金の利息負担は大きく増大した。足元で利下げ局面に入ったものの、2024年の平均金利は3.7%と、2023年の3.3%を上回った。その一方で、コロナ期の経済支援における量的緩和で買い入れた国債の利息収入は小さく、収支を圧迫した。これらにより、金融政策収支は153億ユーロの赤字を記録。為替収入も振るわなかった。中銀は101億ユーロの準備金を取り崩したが、77億ユーロの純損失が残った。昨年にも収支は似たような状況にあったが、準備金の取り崩しにより損益均衡が保たれていた。その余力が2024年にはなくなった。

フランス中銀は、赤字は一時的な現象であり、数年以内に収支均衡に回復すると説明。今年の赤字は控除項目として留保し、将来の黒字により相殺すると説明し、2400トンに上る金資産の含み益などを考慮すると、財務基盤は盤石であり増資等の必要はないと強調している。半面、国は2024年の関連税収と配当金を失うことになる。

KSM News and Research