フランス情報メディアのET TOI(エトワ)

フランスと日本をつなぐ

1€=

新規登録

ルノー、ホイール内にモーター収納のEVを設計

仏自動車大手ルノーは、ホイール内にモーターを収納したユニークなパワートレインの開発を進めている。仏経済紙レゼコーが3月18日付で報じた。

ルノーは、かつてのベストセラーである小型車「ルノー5(R5)」をEVとして復活させる取り組みを進めている。その中で、ラリー車として高価格にて少量生産した「R5ターボ」も「R5ターボE3」として電動化されるが、これにホイール内モーターという新機軸を実現する。2ドア2シーターというスポーツ仕様で、時速100kmまでの加速が3.5秒以内というパワーが達成される。2027年に発売予定で、限定番号入りで1980台が生産される。ルノーはこれに、2基のモーターを2つの車輪内に配するという新しい設計を採用するのだという。レゼコー紙はどの車輪に配するのか記述していないが、前輪駆動で鳴らしたルノー5であるから前輪に配するのかもしれない。

エンジンに比べて小型化が可能なモーターを直接に車輪の中に入れれば、パワートレインの機構を排することが可能になり、構成が単純化して軽量化も図れる。それだけ故障のリスクも減り、航続距離も長くなる。モーター出力の損失も減り、パワーが増し、やはり航続距離にも好影響を及ぼす。キャビンのスペースも広くとれる。この種のアイデアは、現代自動車やゼネラルモーターズ、さらにフィンランドのベンチャー企業Donut Labも実用化に取り組んでいる。また、仏ミシュラン(タイヤ)も、Active Wheelなるコンセプトの開発に10年越しで取り組んだが、断念したという経緯がある。ブレーキ時の過熱対策や、全体の重量のバランスを確保する困難、ハンドリング性能の確保や快適性など課題は多い。ルノーは、モーターは外注する予定だが、将来的には内製化にも取り組む。

この新機軸は、年内に発表を予定する戦略プラン「Futurama」に盛り込まれる10件程度のイノベーションの一つとなり、2028年から2032年にかけて投入される新モデルにおいて段階的に商用化される。開発のすべてが成功するとは限らないが、社内筋によると、50-60%程度の成功率を目指すという。

KSM News and Research