トランプ米大統領は13日、欧州産のアルコール飲料に200%の関税を導入すると予告した。欧州連合(EU)が計画する関税引き上げを断念しないなら導入すると脅した。
EUは前日の12日、米国政府が鉄鋼・アルミニウムの輸入に25%の追加関税を導入したことに対抗して関税引き上げを決定。4月1日付で、第1弾として、一連の製品を対象とする関税引き上げを実施する予定となっていた。この分は、トランプ1次政権時代の係争において決定されたが、その後にバイデン政権との協議が始まり、実施が3月末日までの期限で凍結されていたもので、期限後にそのまま施行することを決めたものだった。これには、バーボンが対象品目に含まれていた。トランプ米大統領はこれに反応し、200%という特大の関税砲を持ち出してきた。
トランプ政権が予告を実行に移した場合、フランスにとって特に影響が大きい。国内のワイン・スピリッツ業界は44万人の直接・間接雇用を有する。2024年の対米輸出は、ワインが23億ユーロ、スピリッツが15億ユーロに上り、全体は前年比で5%の増加を記録していた。この増加は、薄くなった在庫の再構築の動きに加えて、トランプ政権による関税引き上げのリスクを考慮した買い増しの動きによるものと考えられている。ワイン・スピリッツの仏輸出業連合会FEVSのピカール会長は、200%もの関税がかかれば輸出は直ちに止まると状況への憂慮の念を表明。そのうえで、EUが対抗関税の候補品目に米国のワイン・スピリッツを含めることには反対し、それでは主要産地であるカリフォルニア州のように民主党が政権を保持する州を攻撃するだけでトランプ大統領は痛みを覚えないとし、むしろ大統領に影響力を及ぼすことができるテクノロジー部門を標的にして対抗すべきだと主張している。