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農業会議所代表選挙:右翼系の農民団体CRが躍進

農民団体の力関係のバロメーターとなる農業会議所代表選挙の投票結果が6日に公表された。右翼系の新興農民団体CRが躍進を果たした。

農業会議所は農業経営体向けに支援や役務を提供する公的機関。農民代表委員は県単位で選出されるが、CRは、全体の約100県程度のうち、15県程度でトップとなった。改選前(2019年の選挙結果)では、牙城であるロットエガロンヌ県(南西地方)を含む3県でトップに立ったのみだったが、今回は、シェール、アルデンヌ、ロゼール、シャラント、アンドルエロワール、ジェールなどの農業県を中心にトップとなった。

CRは、環境規制の緩和などを要求し、派手な抗議行動を展開している。その支持の拡大は極右勢力の台頭とも通底していると考えられる。他方、最大組織のFNSEAは、JA(若年農民団体)と結んで、8割を超える県で多数派を維持しているが、FNSEAのルソー会長は、アタル内閣時代に約束された支援措置が政局混迷のために実現が遅れていることを挙げて、その批判票が動いたと分析している。

KSM News and Research