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フランス政府、新AI戦略を発表

バイルー仏首相は2月6日、フランスでのAIサミット開催(11-12日)に向けて、新たなAI国家戦略を発表した。

フランスは2018年と2022年にもAI戦略を打ち出しており、今回で3弾目となる。2018年戦略ではAIエコシステムの構築、人材育成、イノベーション支援に、2022年戦略ではAIの普及加速に重点が置かれた。

今回の戦略ではまず、データセンターを設置するための「ターンキーサイト」35ヵ所を用意する。EDF(仏電力)およびその送電子会社RTEと連携して、大容量電力網に接続され、社会的受容性もクリアした用地を整備する。データセンターの設置にかかる時間を短縮することで投資を呼び込む。用地候補は11日までに発表される。18から150ヘクタール(合計1200ヘクタール)の用地を用意する。2027年にも操業を開始できるという。最大で1GWのデータセンターの整備を目指す。

また、イノベーションに向けて2025-27年に「フランス2030」(公的投資プログラム)を通じて4億ユーロを投資する。破壊的イノベーション(ディープテック)と人材育成などに充当し、うち3億6000万ユーロを国内9ヵ所に整備した「AIクラスター」に投資する。2030年までに5000人を育成することを目標に掲げる。

さらに、外国からの人材誘致に向けて「Choose France Talent Research」を設置する、スタートアップ支援として公共調達への入札基準を緩和する、などの措置も盛り込まれた。公共部門へのAI導入に向けてソリューションの募集を行い、官民パートナーシップも加速する。

KSM News and Research