パリの老舗百貨店BHV(バザール・ド・ロテルドビル)の親会社SGM(ソシエテ・デ・グランマガザン、商業不動産開発)は1月27日、BHVグループは2024年に、パリの旗艦店を含めて全店舗が黒字になったと発表した。
パリのBHVの2024年のEBITDAは、本店経費控除前で960万ユーロだった(前年は1500万ユーロの赤字)。SGMのメルランCEOによると、BHVの売上高は前年より僅かに減少したが、本店経費控除後のEBITDAも500万ユーロと黒字を確保したという。グループ全体では、売上高が約4億3000万ユーロ、本店経費分担金前のEBITDAが3370万ユーロと、業績見通しに沿った結果を残した。
SGMは2023年に、経営不振だったBHVをギャラリー・ラファイエットグループから買収した。メルランCEOは、費用管理の最適化、よりよい運営の追求、根本的な店舗改革などの経営努力によって、2024年はグループの全店舗が黒字になったと言明。BHVの従業員代表が昨年、SGMによる買収以来の一部仕入先への支払いの遅延を理由に経営状態への警戒の声を上げたことについて、CEOは、「2000社ある仕入先の10社程度が支払猶予についてメディアに訴え、これに一部労組が食いついた」と反論。コンピュータシステムの不具合で支払い遅延が起きたが、仕入先との「問題は既に解決している」と付け加えた。