経営者団体CPMEは22日に開いた総会で、同日付で任期満了のため退任するアスラン会長の後任として、アミル・レザトフィギ(Amir Reza-Tofighi)氏を選出した。3人が立候補したが、65%の得票率を達成して大差にて選出された。
CPMEは、全国レベルでの代表権を有する3つの経営者団体のうちの一つで、規模ではMEDEFに次ぐ第2位となっている。中小企業が多く加入している。当選したレザトフィギ氏は40歳と若い。イランから政治的な理由で亡命した両親のもとで1984年に生まれ、パリ郊外グリニー市の民衆街で育った。理系のエリート校サントラル・シュペレックとビジネススクール大手のHECを卒業。2008年に創業に加わり、2014年以来経営者を務めているVitalliance(個人向けサービス)のほか、Heetch(配車サービス)やClick and boat(プレジャーボートの個人間賃貸プラットフォーム)などベンチャー企業の設立にかかわった。
アスラン会長は、歴史的建造物修復の専門企業の社長を務めており、一族経営の中小企業というCPMEの王道を行く人材だった。年齢だけでなく、経歴という点でも新勢力を代表するレザトフィギ氏の会長就任はCPMEにとって転機となりうる。部門という点では、新会長は、従業員数8000人強のVitallianceの社長として、個人向けサービス部門産別組織のトップを2016年から2022年にかけて務めており、サービス業に足場を置いている。
CPMEの新会長選出に伴い、この2年間で、労使団体の代表はほぼ全員が入れ替わった(労組CFE-CGCのオメリル書記長は2026年6月に退任予定)。トップの中では新会長が最も若手となる(それまでは労組CGTのビネ書記長が最若年)。