仏大統領府は20日、ADP(パリ空港会社)の次期CEOとして、同社のフィリップ・パスカルCFOを指名したと発表した。国会の承認を経て正式に就任する。
ADPは上場企業だが、国が過半数株式(50.6%)を維持しており、経営者の任命権は政府にある。同社のドロマネCEOは当初の任期が既に満了しているが、暫定的な任期延長が重なり、今月末まで任期が延長されていた。パスカルCFO以外では、ヴェオリア(環境サービス)のCFOを務めたラリュエル氏、そしてテクニカトム(EDF子会社)のCEOを務めるロイク・ロカール氏(故ロカール元首相の実子)の名前が挙がっていたが、準備期間なしにすぐに経営の陣頭に立てるパスカル氏の起用に落ち着いたという。ADPは2月20日に財務諸表の公表を予定するが、新CEOはそれより前に就任する。なお、上下院の専門委員会が承認を否決するには、3分の2以上が否決に賛成する必要がある。 フィリップ・パスカル次期CEOは2013年にADPのCFOに就任。その数ヵ月前にCEOに就任したドロマネ氏の経営を支えた。国際事業の強化を経て、ADPグループは現在、空港経営グループとして世界大手の一角を占めている。