INSERM(国立健康医学研究所)など公的機関が実施した性行動に関する調査結果が13日に公表された。5年間に渡り、3万人を対象に大規模な調査を行った。前回調査は2006年に遡る。
これによると、初めての性交渉の年齢の中央値は、男性で17.7才、女性で18.2才となった。この年齢は、2000年代初頭まで低下を続けていたが、それ以来で上昇に転じている。若年者の経済的状況が悪化したことや、新型コロナウイルス危機に伴う社会性の喪失などが背景にあると考えられる。その一方で、性的交渉のパートナーの数(累積)を尋ねると、女性の場合で、平均7.9人、男性の場合で16.4人となった。女性は2006年調査時に3.4人、男性は1992年調査時に11.2人となっており、いずれも目立って増加している。デジタル時代で出会いの可能性が増えたことも影響していると考えられる。男性と女性の間で大きな差があることについて、調査に当たった専門家は、「パートナー」の定義に関する考え方の違いも反映されていると指摘。男性の場合は全員を数えるが、女性の場合は数える価値がある人のみを数えるという違いがあるのだという。
性行為の頻度(直近4週間の平均回数)は、女性の場合で6回、男性の場合で6.6回と減っているが、その一方で、狭義の性行為に入らない広義の性交渉は増え、多様化している。同性の間の性交渉を経験したことがあると回答した人は、男性で7.5%、女性で8.4%に上っており、若年の女性に限るとこの割合は14.8%と高い。