パリ商事裁判所は29日、会社更生法適用下にあるダロワイヨ(高級食品)の買収者として、ホテル大手アコー傘下のポテル・エ・シャボを選定した。エリオール(給食サービス)を退けて買収を決めた。
ダロワイヨは1682年にベルサイユで創業の老舗。2015年以来、投資ファンドのPercevaの傘下にあったが、新型コロナウイルス危機などが仇となり、数年間の赤字を経て、この夏に会社更生法の適用を申請していた。年商は840万ユーロ。
ポテル・エ・シャボは330万ユーロでダロワイヨの全事業を買い取り、さらに、1500万ユーロを投資して事業のテコ入れを図ると約束した。133人の従業員については、経済的理由による解雇を2年間に渡り実施しないことを約束した。ダロワイヨは、パリ・フォーブールサントノレ通りにある旗艦店を含めて、国内に7店舗を展開する。ポテル・エ・シャボは、旗艦店のリニューアルに着手すると共に、アコー・グループの協力を得てホテル網における展開などを進めて、ダロワイヨのブランド力を最大限引き出すことを目指す。