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パリ首都圏のバス路線、自由化入札でRATPの独占に風穴

パリ首都圏の公共交通機関を統括するIDFMはこのほど、バス運営の自由化に向けた入札の一環で、パリに隣接する自治体をカバーする路線バスの運営委託先を決めた。従来の独占業者であるRATP(パリ交通公団)が3つのロットのうち2ロットを確保した。

正式な契約先は11月12日にIDFMが開く取締役会の会合にて承認される。RATPは今回の入札で、新設の子会社を通じて、2つのロットの運営を引き続き受託した。残る1ロットは、RATPがトランスデブと運営を分け合っていたが、今回の入札でケオリス(国鉄SNCF子会社)が契約を獲得する運びとなった。

ケオリスが獲得したロットは、北郊セーヌ・サンドニ県を結ぶ路線からなる。RATPが維持する残り2ロットは、東側のマルヌ川沿いなどの地域と、北西のセーヌ川下流の地域をそれぞれ対象としている。3ロットは、現行役務ベースで、従業員数は操車場を含めて3000人弱、年商は合計で1億ユーロに上る。

入札は全部で13ロットを対象に行われる。残る10ロットは、パリから離れた自治体を対象としており、2025年2月から10月にかけて契約が結ばれ、2026年中に事業者の切り替えが行われる予定。パリ市内の路線バスは2026年末に契約が結ばれる見通し。

KSM News and Research