仏投資会社バンデルは21日、米モンロー・キャピタルを買収すると発表した。モンローは、プライベートデット・ファンド(中堅・中小企業を対象に資金供給を行うファンド)で、運用資産は195億ドル。バンデルはこの買収により、資産運用受託で業務の幅を広げ、世界進出も拡大する。
バンデルは11億3000万ユーロを投資し、創業出資者などからモンローの75%株式を取得する。残り25%株式については、2028年から2032年にかけて取得するオプションを設定した。バンデルはまた、その後の業績目標の達成状況に応じて、最大で2億5500万ドルを2028年に追加で支払う。さらに、仏保険大手アクサ子会社のアクサIMプライムからモンローへの5000万ドルの出資を得る方向で交渉を進める。また、モンローが立ち上げるファンドに最大8億ドルを投資する。
モンローのファンドへの投資家は、その71%が米国のペンションファンド及び保険会社となっている。バンデルはこの買収により、米国の機関投資家とのパイプを強くする。モンローは、韓国とアラブ首長国連邦アブダビに事務所を開いており、バンデルにとっては国際的な足場も確保できる。プライベートデット・ファンド事業を欧州で展開する展望も開ける。