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食品老舗のバラード、高級ジャムのブランド立ち上げなどで成功

コレーズ県の食品メーカー、バラード(Valade)が成長を続けている。高級志向の自前のブランドを立ち上げて成功した。

バラードは、コレーズ県名物のマロンクリームのメーカーの一つ。ジャムの製造では国内第2位だが、従来はPB商品の受託製造が主流だった。しかし、2021年に立ち上げた自前ブランド「レオンス・ブラン」が成功。果実の含有率70%をセールスポイントとして、健康志向にアピールした製品が消費者に好評を博した。自社の創業一族の名前を冠したブランドのイメージ作りにも成功した。2023年からは、砂糖無添加のコンポートを「バラード」名義で発売。最大手の「マテルヌ」に対抗できる製品を手頃な価格帯で投入した。バラードの創業は140年前に遡るが、ショソンと呼ばれるアップルパイやタルトの中身になるリンゴコンポートの製造は創業原点の事業であり、原点に戻って今度は量販店で戦いを仕掛けることになる。なお、同社の事業は、量販店が5割、給食向けが4割、ベーカリーへの供給が1割となっている。

バラードは、2018年にFnBプライベートエクイティ(複数の食品ブランドを保有)の傘下に入った。同ファンドは70%株式を保有する。2023年の年商は1億ユーロ弱で、前年比30%の大幅増を記録。販売量は10%増とより小幅で、単価が高いレオンス・ブランの成功が牽引力になったと考えられる。

KSM News and Research