組閣人事を終えたバルニエ首相は22日夜、国営フランス2局とのインタビューに答えて、今後に推進する政策について一部見解を披露した。首相はこの機会に、政局運営において妥協を探る姿勢を重視すると約束し、結束と友愛を旨とするなどと述べた。具体的な政策については、特に、全体を対象にした課税圧力の強化を行う可能性を否定。低所得層や勤労者、中流層を対象とした増税の可能性を否定した。ただし、最富裕層に努力を求める可能性については否定せず、また、大企業を対象とする一時的な課税強化の可能性も否定しなかった。年金制度については、極右RNと左派連合NFPの双方が年金改革廃止を要求しているが、バルニエ首相は、「時間をかけて改善する」と言明し、就労状況の過酷さを退職年齢に反映させる制度や、子どものいる女性への配慮、また若年時に就労を開始した人への配慮という点で、改善に応じる考えを示した。移民問題については、厳しいが人道的な態度で、教条的にならずに「実践的な措置」を通じて対応する考えを示した。
バルニエ首相は23日に閣僚らを朝食会に招いて協議し、同日午後の初閣議に臨む。予算法案の準備が焦眉の急だが、担当大臣には、経済・財務相にアルマン氏(旧与党)を、そして予算相にはサンマルタン氏(旧与党)を起用。予算相については、異例の措置だが首相付き大臣として、首相が陣頭指揮をとる布陣を採用した。
KSM News and Research