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アタル首相、退任前にアンティコールへ認可を付与

アタル首相は6日付の官報に、汚職追及NGOのアンティコールに対する認可を付与する省令(アレテ)を公示した。職務遂行内閣の首相として公示した最後の省令となった。首相は同日中にバルニエ新首相に引継ぎを行った。
アンティコールは、認可を受けたNGOとして、自らが直接に被害を受けていない案件であっても、汚職案件に原告としてかかわる権利を確保した。同団体はこの権利により、汚職案件の捜査の進展を促す法的手段を講じることが可能になる。同団体は2002年に設立され、従来はこの権利を保有していたが、同団体の内紛を背景に、2023年6月に行政裁判所により認可取り消しの命令を受けていた。アンティコールはその後、再認可を政府に請求したが、ボルヌ前内閣はこれに応じず、アタル内閣もこれまで消極的な対応をしていた。団体側が行政訴訟を起こし、去る9月4日には、認可の諾否の回答を24時間中に示すよう求める裁判所の決定を得ていた。アタル首相は結局、無条件に認可を付与することを決め、省令を公示した。 アンティコールは現在、148件の汚職容疑の案件に原告としてかかわっている。その中には、大統領府のコレール長官の民間企業勤務時代の案件も含まれる。長官はマクロン大統領の全面的な支持を受けているが、アタル首相はマクロン大統領との間の関係が険悪になる中で政府から離れた。アンティコールへの認可の付与は首相の意趣返しであるかもしれない。
KSM News and Research