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バルニエ新首相、就任早々で課題多数

マクロン大統領により5日に首相に指名されたバルニエ氏は6日より、組閣を目指して協議を開始した。組閣人事においては、アタル前内閣から残留者を得て、また自らが所属する共和党を含めて、幅広い方面から人材を登用する意向を示した。対話と尊重を旨に政局運営に当たる意欲を見せている。
バルニエ新首相は7日にはパリ市内のネケール病院を訪問。就任後の初訪問先として公立病院を選び、医療部門の問題を優先課題として取り組む意志を表明した。政府はその一方で、欧州委員会に対して、予算計画の提出期限(9月20日)の延期を要請したことを明らかにした。予算法案は10月1日が国会への提出期限となっているが、こちらも延期される見通し。財政状況が厳しい中で、下院で過半数を確保できないバルニエ新首相にとって、予算編成は当面の最大の課題となる。
極右RNを率いるマリーヌ・ルペン下院議員は7日に開いた集会の機会に、発足するバルニエ新内閣に対して、政局運営に注文を付ける考えを打ち出し、移民政策を最優先課題に設定するよう求める考えを明らかにした。ルペン議員はまた、バルニエ内閣を監視するなどとし、場合によっては不信任案に投票することも辞さないと述べた。
その一方で、左派勢力は7日に全国でマクロン政権への反対を掲げて全国でデモを行った。このデモは、高校生・大学生の2団体が8月末に予告したものだが、その後に左翼政党「不服従のフランス(LFI)」が合流した。他の左派政党は合流を見合わせ、労組も別の日付でデモを予定していたため合流を見送った。パリでは警察集計で2万6000人が参加したが、大きな規模には発展しなかった。
KSM News and Research