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ユダヤ教寺院を狙った放火事件、容疑者が逮捕に

南仏エロー県のラグランドモット市で24日朝、ユダヤ教寺院を狙った放火事件が発生した。警察はテロ事件として捜査を開始。実行犯容疑者を同日夜に逮捕した。
ラグランドモット市は地中海沿いのリゾート地で、夏季には観光客でにぎわっている。事件は市内のユダヤ教寺院で朝の8時過ぎに発生。寺院建物と寺院前に放火がなされ、停車中の自動車2台にも燃え広がった。うち1台にはガスボンベが車中にあり、それが爆発して、現場に急行していた警官1人が負傷した。それ以外の負傷者は出なかったが、土曜日はユダヤ教の安息日に当たり、9時からは礼拝が行われることになっていたため、大きな被害が出る可能性もあった。
監視カメラの映像から、パレスチナの旗を身にまとった男性が、可燃物入りとみられるボトルを両手に持って付近を歩いていたことが判明。警察はテロ事件として捜査を開始した。同日午後には、アタル首相とダルマナン内相が現地を訪問して憂慮の念を表明。ユダヤ人を狙った犯罪に厳正に対処する姿勢を確認した。
警察は24日夜に容疑者を逮捕。南仏ニーム市(ガール県)内のピスバン地区内の自宅で容疑者を逮捕した。団地の最上階に住む容疑者を、特殊部隊が介入して物々しい雰囲気の中で逮捕した。逮捕時に容疑者は銃を発砲したため、警官隊は応戦して発砲し、負傷した容疑者を逮捕した。逮捕された容疑者は33才のアルジェリア人で、10年近く前からフランスに正規滞在していた。容疑者と共に3人が逮捕され、当局は事件への関与の度合いを調べている。なお、ニーム市ピスバン地区は麻薬取引の横行で事件が多く発生しており、数日前にも、新設の派出所の脇で爆発事件があったばかりだった。
KSM News and Research