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ガラス容器のデポジット制度、2025年より一部地域で試験導入へ

フランスで2025年よりガラス容器のデポジット制度が導入される。導入主体のCITEOが骨子を明らかにした。
CITEOは非営利団体で、製造者が汚染者負担の義務を遂行するために設立するエコオルガニスムと呼ばれる組織の一つ。デポジット制度では、リユースを前提に容器が回収されるが、CITEOは自ら、デポジット制の対象となるガラス容器の製造を手配し、これを食品等のメーカーに譲渡して制度を立ち上げる。製造は2024年10月に開始し、2025年3月からは専門店における容器回収に着手する。同年5月には量販店にも回収網を広げる計画。まず広口の1リットル瓶(果汁、スープ等)から始めて、その後に750mlの色付き瓶(ビールなど向け)、野菜・コンポートなど向けの広口瓶などに対象を広げる。将来的には10%のシェア確保を目指す。
北西の4地域圏(オードフランス、ペイドラロワール、ブルターニュ、ノルマンディ)で試験的に導入され、その後に全国への適用拡大を目指す。デポジット料はまだ決まっていないが、1点につき20-30ユーロセント程度になる見込み。価格上昇の効果を吸収する目的で、初回デポジット料を「貸与」するなどの便宜を図ることも検討する。CITEOでは、リユースにより容器の価格そのものは通常の容器よりも低下が見込めるとも説明している。CITEOによると、ガラス容器のリユースにより、エネルギー消費は75%、水の消費は50%、温室効果ガスの発生量は79%、それぞれ削減を見込めるという。
KSM News and Research