ニールセンIQ調査によると、パリ五輪の期間中に、量販店における消費財の販売は、パリにおいて数量ベースで11%の大幅増を記録した。金額ベースでも7.9%の増加を記録した。12年前のロンドン五輪時には、この増加率は、数量ベースで5.3%、金額ベースで0.4%にとどまっており、パリ五輪では大きな消費刺激の効果が得られた。
開会式を除いては好天に恵まれ、それまでインフレ高進を背景に抑え込まれていた消費熱が解放されたものと考えられる。製品別では、ボトルウォーター(非スパークリング)が最も多く売れ、これに、炭酸飲料、非アルコール飲料、アイスクリームが続いた。好天を背景に、ビール、サラダ用野菜、ヨーグルトや、ピクニック需要を反映した製品の売れ行きも良好だった。
ブランド別では、クリスタリン(ボトルウォーター)が59%増で伸び率トップ、コカ・コーラ(29%増)やエビアン(48%増)も大きく伸びた。ソデボ(サンドウィッチ、サラダなど)やマグナム(アイスクリーム、ユニリーバ傘下)も販売増が目立った。
なお、販売増の効果は、パリの11%に対して、近隣地区では8.3%と小さくなり、全国では4.3%増に落ち着いた。
KSM News and Research