7日発表の税関統計によると、仏貿易赤字は1-6月期に397億ユーロとなり、前の期の452億ユーロと比べて改善した。ただ、赤字額は4-6月期だけで214億ユーロとなり、1-3月期に比べて増大した。足元の悪化は、エネルギー価格の推移によるところが大きいという。
6月までの12ヵ月間の貿易赤字は849億ユーロとなり、2023年通年の1000億ユーロと比べて改善した。貿易赤字は2022年には過去最大の1640億ユーロまで拡大したが、それ以降は少しずつ改善が進んでいる。
1-6月期のエネルギー製品の貿易収支は310億ユーロの赤字となり、前の期(320億ユーロ)とほとんど変わらない水準で推移した。足元の4-6月期は天然ガスの備蓄構築の時期に当たり、輸入が膨らんだという事情も手伝っている。エネルギー製品と防衛機器を除いた貿易赤字は1-6月期に195億ユーロとなり、前の期の253億ユーロから大きく改善した。新型コロナウイルス危機以前の水準まで戻したという。航空機・宇宙機の貿易収支は140億ユーロの黒字となり、貿易収支の改善に貢献している。化粧品・香水の貿易黒字も10%増の90億ユーロ弱に達した。
KSM News and Research