向精神薬を服用する人が増えている。若い世代で特に増加が目立つ。
健保公庫の集計によると、12-25才の層では、2023年に93万6000人が向精神薬を服用した。この数は2019年と比べて18%増えており、その直後に発生したコロナ危機が若年層の精神衛生を損なう要因になったことがわかる。種類別では、抗うつ薬の消費が60%の大幅増を記録。統合失調症及び双極性障害の治療薬でも35%の増加を記録した。消費量の大幅な増加は、特に2021年(12%増)に目立ったが、2023年にも引き続き5%増を記録している。
性別でみると、12-25才の層で向精神薬を服用した人のうち62%は女性であり、特に、緊急外来に精神障害で来院する女子が大幅に増えているという。抗不安薬の女子への投与は8%増と特に多い。女子の場合は性的暴行に対する恐怖が原因の一つになっている。その一方で、低い年齢層から向精神薬の服用が定着することの危険性を指摘する向きもある。
KSM News and Research