6日発表のINSEE速報によると、民間部門の雇用数は4-6月期に2115万人となり、前の期比で7900人減少した。前の期には6万1000人の増加(率にして0.3%増)を記録していたが、4-6月期にはわずかながら減少に転じた。ただし、前年同期と比べると、民間部門雇用数は7万8000人の増加(0.4%増)を記録。また、新型コロナウイルス危機直前の2019年末と比べても6.1%の増加(120万人増)を記録しており、増加傾向は持続している。ただその勢いが鈍化している恐れがある。
1-3月期には、公共部門も含めると雇用数は前の期比で7万5000人の増加を記録していた。民間部門では、有期雇用契約(CDD)の増加が目立ち、また、分野別では、宿泊・飲食と企業向けサービスで主に増加を記録していた。五輪を前にして若年層を中心に採用が増えた可能性があり、4-6月期にはその反動が出たとの見方もある。また、4-6月期には、建設業で6300人の雇用減を記録し、前の期の9000人減の後で後退が続いた。雇用創出の原動力となっているサービス業でも、純増数は6300人と、前の期の5万700人から後退した。派遣雇用は2万人減を記録しており、これは雇用情勢が悪化する先ぶれである可能性もある。
KSM News and Research