2023年7月から2024年6月までの12ヵ月間に発行された住宅建築許可数は34万7900件となり、2015年以来で最低の水準に落ち込んだ。前年同期比で15.3%、6万2900件減少した(前年同期にもすでに10万600件減少)。内訳は、一戸建て住宅で8万1200件(24.4%減)、公共住宅を含む集合住宅で17万6400件(15.4%減)、高齢者や学生向けレジデンスで4万6900件(6.6%減)。建築許可発行数と連動して同期間中の着工数も21.8%減退し、過去最低並の水準に落ち込んだ。 新築住宅市場は、建材価格の高騰と環境規制の厳格化による建設コスト急増、住宅ローンの金利上昇、新築物件購入にかかる公的支援の削減を受けて大きく縮小している。建設業界ではすでに雇用への影響が出ており、複数の大手不動産会社が人員削減を発表、小規模事業者の倒産も相次いでいる。業界団体は最近、2025年半ばまでに15万人の雇用が失われるとの見通しを発表した。
KSM News and Research