デジタル広告業界団体SRIがオリバー・ワイマンに依頼して実施しているデジタル広告統計によると、1-6月期の仏デジタル広告市場規模は51億ユーロとなり、前年同期比で14%の成長を記録した。前年同期には、成長率が5%まで減速していたが、2023年7-12月期には25%の大幅増を記録。2024年に入っても成長の勢いが持続した。2024年通年の市場規模は103億ユーロと、初めて100億ユーロの大台に乗る見通し。成長率は10%以上になる。
1-6月期の市場の内訳をみると、SNSが25%増の14億ユーロ近くを記録。中国のファーストファッション大手SHEINやTEMUなどの大口広告主がSNS上の広告需要を押し上げているものとみられる。他方、アフィリエイト・メーリング・価格比較サイトは1%増の4億5000万ユーロで頭打ちとなった。ディスプレイ広告は、動画ストリーミングサイトにおける広告が特に好調で、15%増の9億4000万ユーロの規模に達した。検索も11%増の22億4000万ユーロと大きく増加した。
なお、インターネット大手のグーグル、メタ、アマゾンの3社だけで、広告市場全体の71%を占有(35億ユーロ強)した。この割合は、前年同期の67%を上回り、一段と大手の独り勝ちの様相が強まった。