スイスUBS銀行が10日に発表した「グローバル・ウェルス・リポート」最新版によると、資産額が100万ドルを超える資産家の数はフランスでは286万8031人となり、前年比で4万7000人、率にして1.6%増加した。ただし世界では前年の3位から4位に後退した。首位は米国で2200万人弱(世界全体の38%相当)、中国が600万人(同10%相当)で続き、第3位は、昨年5位だった英国が上昇した。資産家数は300万人強となり、前年の250万人から大きく増えた。フランスが4位で、この下には日本とドイツが続いた。
世界全体では、資産家数は2022年に前年比で3%減を記録した後、2023年には4.2%増に転じた。欧州・中東・アフリカ地域で4.8%増、アジア太平洋地域で4.4%増と、世界全体よりも大きな増加を記録した。
フランスでは、2023年に資産家の平均資産額は前年比で5%を超える上昇を記録した。ユーロ建てでは上昇率は1.75%にとどまるが、上昇傾向は2008年以来で持続している。全体の中で、資産家における資産額の増加の勢いが、ほかに比べてより大きいことがわかるという。2028年まででは、フランスの資産家数は、45万人の増加(率にして15%増)を記録する見込み。