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食品加工業における再生水利用、法令の整備が完了

仏政府は9日、食品加工業による再生水利用の条件について定める政令及び省令(アレテ)を各1本、官報上で公示した。これで法令上の枠組みがすべて整った。

フランスでは気候変動を背景に水不足が深刻な問題として浮上している。足元では、春季の多雨もあって、地下水系の水位は十分な水準に達しているものの、中長期的には水不足が常態化するものと予想されている。再生水は、フランスでは全体の1%が利用されているにとどまっており、利用を拡大できれば水不足の対策として効果を発揮するものと期待されている。

公示された政令等は、食品加工業において、自前の排水処理による再生水を洗浄といった一部工程に用いることを主に念頭において、再生水の品質要件などを定めている。飲用可能水と同じ配管網を通じて再生水を供給することや、食品の原材料として一部の再生水を用いることも認めている。

食品加工業は、水不足により国内生産が制限されることに懸念を強めており、その回避のために再生水の利用に期待を寄せている。業界側によると、再生水の利用により、業界の飲料水の消費量は15-80%の節減が可能だという。

KSM News and Research