夏のバーゲンセールが26日に始まる。今年も低調になる恐れが強い。
衣類の販売はこのところ低迷が続いている。1-5月には前年同期比で2%の減少を記録した(IFM調べ)。5月に限ると後退幅は実に6%に達するという。専門店の連合会の集計によると、専門店に限ると、衣類で6.9%減、靴では11%減を記録している。
今年は天候が優れず、夏物の販売が伸び悩んだという特殊事情も加わる。インフレ高進が家計の購買力を圧迫する中で、家計が、支出抑制の調節手段として衣類を捉えて、買い控えの傾向を強めていることも影響している。カンターの調べによると、靴下・下着で5.1%、Tシャツで6.5%の販売減(数量ベース)を記録しており、特に不振が目立っている。すべての販売形態で後退がみられ、全体では2.6%減と、15年来で最も大きな後退幅であるという。
店舗には在庫があふれており、バーゲン期間中の大幅値引きを狙って集客が得られるかというとそれは期待薄だという。オピニオンウェイが行った世論調査によると、今年はバーゲンに行かないと答えた人は全体の59%と多数派を占めている。20%程度の人が、お金がないから行かないと答えた。総選挙を目前に控えて先行き懸念が高まっていることも逆風となる。