パリ・メトロ14号線の延伸部分が24日に営業運転を開始した。最大で1日当たり100万人の利用が見込まれる。
14号線は最も新しい路線で、最初から自動運転システムが採用された。パリを縦断する形で整備が始まったが、後に、郊外に自動運転の環状地下鉄網を整備するという趣旨のグランパリ・エクスプレス(GPE)計画に組み入れられる形で、南北の郊外までをつなぐ路線として延伸がなされた。24日には7駅が新たに開業。北は、セーヌ・サンドニ県のサンドニ・プレイエル駅が終点となり、ここがGPEを構成する環状地下鉄(15、16、17号線)との乗り換え駅になる。駅舎の設計は隈研吾が担当した。南側では、オルリー空港駅(オルリー・パレ・ビエイユポスト)が終点となる。建設中の15号線と南側で交差する乗換駅となるビルジュイフ・ギュスタブルシー駅は年内にオープンを予定する。
14号線はこの完成で全長が28kmとなり、現在のパリ・メトロの中では最長の路線となった。グランパリ・エクスプレスでは全長200kmが整備される予定。14号線は最短で115秒の間隔にて運行され、2025年半ば時点で1日100万人の利用客達成を目指す。パリ五輪の開催に開業が間に合った。完成には15年を要し、投資額は365億ユーロに上った。