マクロン大統領は4日、若年者向けの鉄道乗り放題定期券「パス・ライユ(Pass Rail)」の販売を5日に開始すると発表した。専用サイト(https://www.ecologie.gouv.fr/pass-rail)にて受け付ける。月額49ユーロで16-27才の若年者に提供する。
この種の定期券は、ドイツで全国民を対象に販売され、成功を収めていた。フランスでも当初は全国民を対象にした導入が検討されたが、費用が大きいこともあり、若年者に限定して提供することを決めた。7月と8月に2ヵ月間に限り提供。起点を選ばずに1ヵ月のみ(例えば、7月14日から8月14日まで、など)という購入の仕方もできる。定期券を購入した上で、予約サイトで列車を予約し、追加料金なしで鉄道を利用できる。利用できるのは、ローカル線(TER)、長距離在来線(アンテルシテ)、夜行列車(寝台列車の場合は追加料金が必要)で、高速鉄道は対象外。また、トランシリアンと呼ばれるパリ首都圏のローカル線も対象外だが、パリ発着で地方に向かうローカル線(向かう先の地域圏が運営しているため対象となる)や長距離在来線は無料で利用できる。
16-27才の70万人程度が利用できるが、うち6万人程度が実際に定期券を購入する見通しという。政府は費用負担を1500万ユーロ程度と予想しており、うち8割は国が負担、残りの2割は地域圏が分担する。