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コンパニーデビオテクノロジー、土壌の保水に貢献の吸水剤を発売

仏コンパニーデビオテクノロジー(Compagnie des Biotechnologies)が新開発の吸水剤の販売を開始した。灌漑を必要とせずに農作物を守る役割を果たす。

新製品「テラ・ヒドラタ(Terra Hydrata)」は、窒素、リン、カルシウム、天然材料に由来する各種肥料、かんきつ類とバナナに由来する植物性廃棄物をでんぷんにより固化したもので、外見は洗濯用洗剤の粉末に似ている。これを1平方メートル当たり30グラムの割合で耕作地の土壌に混ぜて散水すると、地中で水分を吸収してゲル化する。重量比で100倍に上る水を捉え込むことが可能で、水は徐々に地中に放出される。同社比では、水の需要を50%、肥料の需要を20%削減しつつ、収穫量を35%増大させる効果が得られるという。この製品の効果は6ヵ月間にわたり持続し、その後は1年以内で完全に生分解し、地中に吸収される。南仏やイスラエルにおける厳しい環境での試験でも効果が確認されており、イスラエルでは、40度の高熱の下で、1度のみ散水しただけで1ヵ月間にわたり作物を守る効果が得られた。アルジェリアや米国での導入が決まっており、伊酒造大手カンパリも、サトウキビのプランテーション(500ヘクタール)での採用を決めた。価格は1kg当たり19ユーロで、海水淡水化などの代替手段を整えるより安価で済む。

KSM News and Research