マクロン大統領が作成を依頼した子どものスクリーン曝露に関する専門家委員会の報告書が4月30日に提出された。年齢に応じた使用禁止を含む厳しい内容の措置を勧告した。
子どものスクリーン依存については、脳の発達を阻害するリスクなどが指摘されており、社会問題にもなっている。報告書は29項目の勧告を提示し、全体としてその導入を検討するよう政府に対して求めた。具体的には、6才未満の子どもに対するスクリーン曝露の全面禁止という厳しい措置を勧告。スマートフォンを与えてもよい最低年齢は11才(現在は平均で9才から所有)に設定。インターネットへのアクセスについては13才までは認めるべきではなく、さらに、SNSの利用については15才までは認めるべきではないとした。
報告書はサービス業者の責任も追及。中毒性があり、ユーザーを囲い込んでしまうようなサービスは禁止すべきであり、子どもと青少年に自由と選択の余地を与える必要があるとした。教育機関については、託児所・保育園・幼稚園からスクリーンを全面排除することを求め、学校で用いるデジタルデバイスについても、Pronoteのような教育用アプリ(中学生・高校生向け)でリアルタイム更新はせず、生徒がデジタル空間に閉じ込められることがないよう配慮するべきだとした。保護者については、子どもに対してしかるべき模範的な姿勢を示すことができるよう、保護者をサポートする体制を整えるべきだとした。