マクロン大統領は7日、第2次世界大戦における国土解放の80周年を記念する一連の式典を開始した。同日には、ドイツ軍に対する抵抗運動の舞台となったオートサボワ県グリエール高原にて式典を挙行。続いて、アン県イジュー市を訪問し、同市の施設で1944年4月6日に起こったゲシュタポによる44人のユダヤ人の子どもたちの逮捕事件に関する追悼式典を開いた。子どもたちはアウシュビッツ強制収容所に送られ、生き残った者はほとんどなかった。
大統領は今年に、様々な機会にあわせて式典を挙行する予定で、5月8日(対独戦戦勝記念日で祝日)には、パリ五輪聖火がマルセイユに到着するのにもあわせて、マルセイユでの抵抗運動を記念する式典を挙行。ノルマンディー上陸作戦の記念式典(6月5-7日)もハイライトになる。一連の式典は11月23日のストラスブール解放まで続けられる。
マクロン大統領は就任以来で、歴史的な事跡を顕彰する行事や式典等を積極的に行っており、そうした取り組みにはごく消極的だった前任2者(サルコジ、オランド)とは対照的に活動している。今年は特に、パリ五輪に加えて、パリ・ノートルダム寺院の修復工事完了が予定されており、これらとあわせて、国民に結束を呼びかける機会とすることを望んでいるものとみられる。