政府はこのほど、ローカル線乗り放題の定期券「Pass Rail(パス・ライユ)」を今夏に提供すると発表した。17-27才の若年者に限定して導入する。
これはマクロン大統領が公約に掲げた施策だった。費用の分担を巡り、ローカル線の運営主体である地域圏側との協議が難航したが、結局、パリ首都圏(イルドフランス地域圏)を除くすべての地域圏との間で合意が成立し、導入が決まった。
月額49ユーロで、パリ首都圏を除く全国のローカル線(TER)と、長距離在来線(アンテルシテ)に無制限で乗車できる。6月15日より、国鉄SNCFが一括窓口となり、アプリ「SNCF Connect」などを経由して販売する。7月と8月の夏休み期間に限定して提供する。SNCFは、17-27才の1割程度に相当する70万人が購入するものと予想している。この措置の総費用は1500万ユーロと予想され、その8割は国が負担する。
この制度は、ドイツで導入され、好評を得ている同様の制度に倣う形で導入される。政府は、2025年からは、パリ首都圏のローカル線も利用できる制度にすると約束している。