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商業不動産見本市(MIPIM)が開幕

カンヌ市で12日に商業不動産見本市(MIPIM)が開幕する。15日まで開催される。市況が優れない逆風の中での開催となる。

BNPパリバ・レアルエステートの集計によると、2023年に商業不動産への投資額は140億ユーロ程度にとどまった。2020-22年には年間で280億-290億ユーロに達していたが、2023年には急速に減少した。賃貸物件は全体的には比較的堅調に推移しているが、物件により状況はかなり異なり、都市部の中心に位置するオフィス物件に需要がシフトし、周縁部にある物件は需要が後退している。

その背景にはまず金利の上昇がある。金利上昇に伴い投資資金の確保が困難になり、プロジェクトが冷え込んでいる。それに加えて、オフィス需要そのものが様変わりしたことが大きい。新型コロナウイルス危機を経て、リモート就労が本格化したことから、オフィスの需要はぐずついている。中心部の物件は利便性から需要が大きく、空いた物件には郊外から企業が移転してくるが、そうして空いた郊外の物件の需要は途絶える。2023年末時点で、パリ首都圏には476万平方メートルの空き物件があるというが、実際にはそれ以上の規模とみる向きもある。

KSM News and Research