保守野党の共和党は、ファストファッションのインターネット販売を対象にした課金制度の導入を盛り込んだ議員立法法案を提出する。3月に下院で審議される。
法案は、共和党のベルモレルマルク下院議員が準備した。1日に1000点を超える新製品を投入する「超ファストファッション」のインターネット・プラットフォームを対象に、1点の販売につき5ユーロの拠出金を徴収するという内容。中国大手SHEIN(シーイン)などを念頭に置いている。拠出金の収入は、実店舗におけるフランス製や欧州製の衣類の販売を支援するため、小売価格を引き下げる奨励金として支給される構想だという。
ファストファッションは環境負荷が高く、過剰消費を招くという批判の声がある。その一方で国内ではアパレルチェーンの不振や倒産が目立ち、業界団体は年間1万人を超える雇用の破壊が生じていると問題視している。課金法案はそうした現状の是正を目的としたものだが、実現の可能性については疑問の余地もある。