すべての住居に正確な住所をつけることができるようにするための改正作業が市町村に義務付けられる。6月1日が完了期限となる。
フランスの住所は、基本的に道の名前と番号、そして市町村名により構成されるが、人口2000人未満の村については、道に名前をつける義務が免除されていた。また、道の名前はあっても番号は割り当てられていない場合もある。「lieu-dit」とよばれる字(あざ)のような名称も用いられる。これが、2022年2月の地方自治関連法(通称3DS)により改められ、村を含めたすべての自治体について、それぞれの住居に唯一の道と番号のセットが割り当てられるようにすることが義務付けられる。
郵便局によると、現在も国民のうち180万人が規格内の住所を割り当てられていない。2017年にこの数は350万人に上っており、減ってはいるもののかなりの数が残っている。番号のついていない道が少なくとも一つある市町村の数は2万に上る。人口2000人未満の村の45%が新規則に既に合致しているが、半数以上がこれからということになる。字のような名称は改正で消えることはなく、消防や救急の出動の際などに活用される。