2030年までの仏広告市場予測に関する調査報告が1月30日に公表された。調査はARCOM(放送行政監督機関)と仏文化省の依頼で民間調査会社のPMPストラテジーが行った。
報告書によると、仏広告市場は2030年まで年間2.3%の成長を続け、183億ユーロに達する見通し。デジタルメディアのシェアは2022年の52%が2023年には65%へ上昇する。デジタル分野の4大大手(グーグル、メタ、アマゾン、TikTok)は、全広告市場の45%のシェアを握ることになる。一方、既存メディア(テレビ、ラジオ、出版、映画)のシェアは同じ期間に48%から29%へ低下する。その年間広告収入の減少幅は2030年時点で8億ユーロに達する。
既存メディアのうち、テレビとラジオは、2030年までの年間減少率がそれぞれ1.4%と1%で底堅いが、出版広告では年間5.4%の減少が見込まれる。
今回の調査結果は、2018年に行われた初回調査で予測された傾向を裏付けるものとなった。政府は今週にも、文芸出版にテレビ広告を許可すべきかと、EUと国内の広告規制の兼ね合いの2件のテーマで、関係者からの意見聴取を開始する。