25日発表のフランス・トラバイユ(ハローワーク)統計によると、仏失業者数(マヨット海外県除く)は10-12月期に前年同期比で1万9400人、率にして0.6%減少した。同期の失業者数は平均で303万3000人となった。
失業者数は2022年末までは顕著な減少が続いていた。2022年10-12月期には、前年同期比で31万人の減少を記録していたが、2023年に入ってからは減少の勢いが明確に鈍化した。コロナ危機前の2019年10-12月期と比べると、これまでの貯金のおかげで50万人の大幅減が達成されているものの、大台の300万人割れを前に足踏みが続いている。前の期比では微増の傾向を示している。景気低迷の影響が雇用にも及んだものと考えられる。
年齢別で見ると、50才以上の層では失業者数が減少、25-49才では横ばいで、25才未満では増加を示している。当該月に一定の就労実績がある失業登録者は増加しており、カテゴリーB(78時間未満の就労実績)は1万8000人増、カテゴリーC(同78時間以上)は3万9000人増を記録した。これらを加えた失業者総数は10-12月期に540万人となり、1年前の538万人からわずかに増加した。1年以上の長期失業者が失業者に占める割合は43.6%となり、低下傾向が続いた。