パリ地裁は17日、デュソプト前労相を被告人とする不正容疑の裁判で、被告人に無罪判決を言い渡した。
デュソプト氏は、アノネー市(アルデッシュ県)の市長を務めていた2009年に付与した水処理契約を巡り、契約先のSaur社を不当に優遇した容疑で起訴されていた。検察側は、執行猶予付き禁固10ヵ月と1万5000ユーロの罰金刑を求刑していた。パリ地裁は、契約の付与が公共調達法典の規定に則って行われ、市長が特権的な情報をSaur社に対して供与した事実はないと認定。無罪判決を下した。
デュソプト氏は2007年より下院議員を務め、2018年にマクロン政権下で公務員閣外相として初入閣。予算担当相を経て労相に就任し、労働市場改革など困難な案件を担当した。アタル内閣発足に伴い、閣僚職から退いていたが、無罪判決を得て、アタル内閣が近く発表する追加の入閣者リストに連なる可能性を含めて、政治の表舞台に復帰する土台が整った。