ルソー保健相は28日、2027年までを対象にした喫煙対策プランを公表した。2032年に「たばこゼロ」世代を実現するとの目標を再確認し、一連の措置を盛り込んだ。
喫煙に由来する疾患で死亡する人は年間に7万5000人を数える。1日に200人が死亡している計算になる。政府はまず、たばこの販売価格の段階的な値上げの方針を確認。現在、1箱が11ユーロ程度となっているが、これを2027年に13ユーロまで引き上げる。中間の2025年時点では12ユーロに引き上げる。2024年年頭には、40-50ユーロセント程度の値上げが実施される見通し。なお、2024年にはたばこ税の増税は予定されていない。ただし、この値上げペースでは抑止効果が薄いという批判の声もある。
禁煙地域の設定も拡大される。浜辺、森林、公園、さらに学校等の一部の公共施設の周辺が、新たに禁煙地域に指定される。これまでは、自治体等が任意でこうした禁止措置を決めることはあったが、法令による全般的な禁止はなされていなかった。なお、時間帯等を決めて喫煙を認める措置を県単位で決めることが認められる。
パフと呼ばれる使い捨て電子たばこについては、未成年者が喫煙を始めるきっかけになるとする批判の声があり、政府も禁止措置を予告していた。28日には、超党派の下院議員らが販売禁止を盛り込んだ議員立法法案を提出した。12月4日に審議される予定。
政府はこのほか、禁煙を望む喫煙者の支援措置を強化することを決めた。