上院は26日未明、2024年予算法案の一部として、CNM(音楽国立センター)の財源確保を目的に、音楽ストリーミングサービスに拠出金の支払いを義務付ける条項を採択した。
CNMは2020年に設立された公的機関で、既存組織であるCNC(国立映画センター)が映画産業に対して行っている活動に倣って、音楽産業とクリエーションへの資金供給を担当することになっている。これまで独自財源がなく、長期的な運営の基盤が整っていなかった。2024年予算法案では、CNMの同年予算は6700万ユーロ強に設定されており、これでは、制作向け補助金はせいぜい3000万ユーロが確保できるのみで、目標の6000万ユーロには足りない。マクロン大統領はこれまでに、ストリーミングサービスへの課税による恒久財源の確保を示唆してきたが、具体的な措置は示されておらず、上院で過半数を握る保守・中道勢力が修正案の形で、拠出金制度の導入を追加した。
採択された条項によると、拠出金は、無料・有料を問わず、ストリーミングサービス事業者から徴収され、その金額は、事業者の売上高及び広告収入をベースに決定される。拠出金制度により、年間で合計1500万ユーロの収入が見込めるという。条項の最終的な可決の是非は下院に委ねられる。