パリ市は22日、新たな気候プラン(2024-30年)の一環として、環状自動車専用道(ペリフェリック)の速度制限強化等の方針を明らかにした。パリ五輪が終了した2024年9月より適用する。
パリ五輪においては、ペリフェリックに五輪関係者の専用レーンが整備されることになっている。パリ市はこの専用レーンを五輪終了後も維持し、これをライドシェア・公共交通機関の専用レーンに改めることを決めた。さらに、ペリフェリックの速度制限は、時速70kmから50kmへ引き下げられる。
パリ市のレール助役(エコロジー移行担当)はこれらの措置について、大気汚染の軽減をその主な目標として掲げた。近隣に住む児童が喘息にかかることが多いことを挙げて、道路沿いの大衆的な地区に住む子どもが苦しむようなことがあってはならないと述べて、制限措置を正当化した。なお、ペリフェリックの速度制限は、1993年に時速90kmから80kmへ、2014年には70kmへと引き下げられており、さらに一般道並みの速度に引き下げられることになる。導入には反発も予想される。