ベルジェ連帯・家族相は17日、高齢者支援の戦略プランについて公表した。多年次の計画法を制定して、本格的に政策を推進する考えを示した。
多年次計画法と並行して、高齢者支援に取り組む省間委員会が設置される。住居、輸送、スポーツなど、関連する省庁の代表を幅広く集めて、総合的な見地から対策を推進する。高齢者支援団体等は、政府が人口高齢化に本格的に取り組む決意を示したものだとみて、この方針を歓迎している。
ただし、17日の発表では、財源面についてはまったく示されておらず、この点については懸念の声も根強くある。連帯・家族相は、自宅介護サービスの財源を整理し、県単位で、ホームヘルパーに対する適正な報酬確保の体制作りを進める方針を示している。これについては、財源が確保されないまま、県ごとの格差が広がることを懸念する向きもある。
マクロン政権はこの問題では、これまでに、介護を扱う社会保障会計の第5の収支部門を設けている。研究機関IPPの推計によると、2040年時点で介護関連の手当の費用負担は2020年と比べて80%増加し、年間100億ユーロを超える見通しという。