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ボルヌ首相、住宅建設振興策を公表

ボルヌ首相は16日、北仏ダンケルク市を訪問した機会に、住宅建設振興策を公表した。首相には、ダンケルク市の前市長であるベルグリエト住宅相も同行した。
住宅難は全国的な問題となっているが、ダンケルク市の場合は、EVバッテリー分野などで大規模工場の整備計画が多く、労働者向けの住居の確保が急務となっている。首相は、全国で20ヵ所を住宅整備重点地域に指定し、地域内の建築許可等の手続きの簡素化と迅速化を通じて住宅建設を推進する考えを示した。3年間で3万戸の建設という目標も掲げた。
政府はこれと並行して、政府系金融機関CDC(預金供託金庫)の協力を得て、「中間賃貸住宅(LLI)」と呼ばれる、民間部門より家賃が10-15%安い物件の整備に5億ユーロを融資する方針を明らかにした。機関投資家など民間部門の協力も得て10億ユーロを確保し、2026年には年間3万戸のペースで整備事業を進める(現在は1万5000戸)方針を明らかにした。
市況が逆風で新築住宅が売れないという問題では、公的機関を通じて4万7000戸を買い上げて、開発業者に、新たな建設に着手できる余裕を与えるという取り組みを進める。なお、7-9月期の新築住宅販売は1万2039件にとどまり、前年同期比で48.6%の大幅減を記録している。1-9月期でも30.8%減と大きく後退した。

KSM News and Research