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量子コンピューティングのQuandela、5000万ユーロを調達

量子コンピューティングを開発する仏Quandelaは7日、5000万ユーロの調達を完了したと発表した。仏政府が投資プラン「フランス2030」の枠内で拠出したほか、投資ファンドのSerenaとクレディミュチュエル・イノベーション、欧州連合(EU)から資金を得た。従来株主(公的投資銀行のBPIフランス、Omnes Capital、Quantonation)も拠出した。出資・融資等の内訳については明らかにされていない。
Quandelaは、CNRS(仏国立科学研究センター)発のベンチャー企業で2017年に設立。本社をパリ南郊外サクレー(エソンヌ県)の研究都市内に置いている。フォトニクス技術の開発を原点に、光量子コンピュータへの応用へと進んだ。2022年には量子コンピューティングの計算力をクラウド方式で提供するベータテストを開始。2024年初頭には有料サービスも開始する計画。去る6月には、フランス政府から950万ユーロの援助を受けて、パリ南郊マシーに光量子コンピュータの製造工場を開所。先頃、初号機をOVHクラウド(データセンター)に納入した。同社の従業員数は80人程度で、1年後にはその2倍に増やす計画。2023年の年商は100万ユーロを超える見通し。

KSM News and Research