卵の殻の有効利用に取り組むベンチャー企業Circul’Eggが近く、ブルターニュ地方レンヌ市(イルエビレーヌ県)近郊のジャンゼ市内に実証プラントを開設する。実用化段階を準備する。
実証プラントの設置に当たり、同社は500万ユーロの資金を確保した。200万ユーロを投資ファンドやビジネスエンジェルから集め、100万ユーロを銀行から借り入れた。残りは、ADEME(省エネ庁)やBPIフランス(公的投資銀行)からの支援金や、地元ブルターニュ地域圏や自治体からの補助金で賄った。1600平方メートルの施設に生産ライン2本と研究開発センターを整備。1日に15-20トンの処理能力を確保する。原料の卵の殻は近隣の加工工場から調達。加熱処理を経て、炭酸カルシウムとコラーゲン粉末の2種の製品を製造する。前者は塗料メーカー等に、後者は化粧品メーカーなどに供給する計画。サプリメントの開発にも取り組む。
同社は、農業工学分野の仏名門校アグロパリテック出身のヤシン・カベシュ氏が起業。現在は従業員数が20人程度。既に合計で200万-300万ユーロ規模の契約の約束を取り付けているといい、2025年までに数千万ユーロの年商達成を目指す。