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アトスの株式9.9%をOnepointが取得、クレティンスキー氏による買収に待った

再編途上にある仏アトス(情報処理)の9.9%株式を仏Onepoint(DXコンサルティング)が確保した。アトスの筆頭株主となった。1日に発表された。
アトスは、経営立て直しをにらんで、サイバーセキュリティ等の事業を束ねる「Eviden」と、情報処理サービス等の従来の本業を束ねるTech Fondationsへの分社化を計画している。後者についてはチェコの実業家クレティンスキー氏に売却、前者については上場し、クレティンスキー氏も増資引き受けで出資するという方向で交渉が進められていた。Onepointは、Evidenへの出資を打診したが退けられたという経緯があり、今回、再挑戦を図る目的でアトス株を買い進めた。アトスでは、先に会長が交代し、ミュスティエ会長が就任したばかりであり、Onepointの今回の動きに好意的に反応しているという。
クレティンスキー氏の影響力が強まることについては、Evidenの戦略的重要性を鑑みて、政界にも計画に反対する動きがある。Onepointは、Tech Fondationsのクレティンスキー氏への売却には反対せず、Evidenの増資引き受けで自らが主導権を握ることを目指しているという。Onepointは従業員数3300人、年商5億ユーロ。ダビッド・ラヤニCEOはマクロン大統領にも近いといわれ、タキエディン事件(サルコジ元大統領のリビア資金疑惑で、元大統領への司法当局の追及をかわす目的で、証人のタキエディン氏に証言を翻させた事件)に連座した疑いも取り沙汰されている。

KSM News and Research